工大祭2年目

言葉では表せないような達成感を得た。

 

2022年11月19日と11月20日、第60回工大祭が開催された。昨年は1年生として参加したブース展の運営を、今年は主任として作り上げる側となった。

 

今思えば、僕は色々な事柄と戦いながら準備を進めていったのだなと感じる。60回工大祭実行委員会の発足の頃から、実は徐々に精神を蝕まれていた。2月頃に壊れた様は過去のブログからも明らかになるほどである。

その後、6月末にもまた精神的に壊れてしまった。2度の地獄を抜け、「本当にやっていけるのだろうか」と不安になった。

本祭1週間前、また鬱の兆候が現れた。何を考えても自分が嫌いになってしまい、心の奥底に常に希死念慮が存在するほど、今思えば重症であったかもしれない。

しかし、2月や6月のように完全に壊れなかったのは、同じく本祭に向けて頑張っている仲間たちの姿であった。

病みかけている頃、同じように自分に出来ることを1つずつ、夜遅くまで大学に残って作業していた。

 

そこで得た感情は、何故か「楽しさ」だった。

 

恐らくかなりの量のタスクを抱えていたと思う。しかし、仲間たちと少々ふざけながら作業をするうちに、成功させたいという思いが強くなっていった。そして鬱感情を克服し、本祭へと進むことが出来たのである。

 

このように最後まで仕事ができたのも、60回工大祭実行委員会のメンバーのおかげだと思う。本当にありがとう。君たちのおかげでぼくは生きられていると言っても過言では無い。

 

さて、今年の出来事を振り返っていこう。

 

まずは新歓企画を運営した。3年振りの対面新歓ということもあり、3年生を含め誰1人経験したことの無い新歓企画を作り上げるのは難しかった。それでも僕は、「新入生の交流の場として最高のおもてなしをしたい」と思っていたため、参加者管理や買い出し、司会台本の作成などを仮免試験と並行して進めていった。

結果としては反省点が多く残る新歓企画となったが、第60回工大祭実行委員会として初めての企画ということもあり、達成感は大きかった。

 

それからは自分の持っている当日企画、ブース展の準備を進めていった。

まずはひたすらに企業さん相手に連絡を取り続けた。もちろんだが、順風満帆には行かなかった。数々の企業に断られるなどの経験をし、かなりメンタルに来るなどしていた。

それでも2つの企業と2つの学生団体を呼ぶことができたので、10月以降もこの4団体に向けて連絡を取るなどをしていた。特に1週間前、出展者様への説明資料を作成したり、直下の後輩に向けたマニュアルを作成、さらにはケータリングを用意するなど、まさにおもてなしや思いやりの心で動いていた。

迎えた当日、企業対応や学生団体対応をして真っ先に温かさを感じたのである。普段から感謝の言葉は聴きなれているはずだった。しかし、この日に受け取った感謝の言葉は別格というほどに温かさを感じたのだ。思いやりの心は大事だと改めて考えさせられる体験だと思い返す。

 

その他、数々の学祭のボランティアに参加したり、前夜祭の動画編集を10日で完成させたり、模擬店PRの司会を務めるなどのタスクを抱えて駆け抜けた第60回工大祭。委員長挨拶の終わる頃には言葉に表せられないような達成感を全身で感じていた。

そして、副委員長で尊敬する先輩でもある方に耳元で「お前はよく頑張ったよ」の言葉もまた、温かかった。2週間経った今でも思い出す度に瞳が潤んでしまう。そのようにして第60回工大祭は様々な経験をさせてくれたのである。

 

改めて、実行委員の皆、1年間ありがとう。

 

 

ところで、僕は前夜祭の動画で今年のテーマソングであるRINGのリードギターを弾いた。あのギターリフは僕自身で考えたのだが、1つ僕なりにメッセージを入れたつもりである。

実はサビのギターリフにて、最後の1フレーズがイントロのリフを弾いているのである。

今年のテーマにあるRING、つまり円だが、この図形は始点も終点も分からないような構造になっている。すなわち、第60回工大祭は終わっても、工大祭自体が終焉を迎えた訳では無い。次の第61回工大祭も既に準備が進んでいるように、工大祭は進化をしながら回数を重ねていく。

先ほど、私は第61回工大祭実行委員会としてまた活動していくことが決定した。今年来られた方も、来れなかった方も、そして今年で引退する仲間たちも、更には共に第61回工大祭を創っていく仲間たちも、

 

どうか、来年の工大祭も楽しみにしていて欲しい。